【武野八景・凡例、翻刻・訳文・注釈】
凡例
一 八景次序 東都より遊歴の便因之定
・次序:(じじょ)順序をつける
・「空白」⇒「東都」の前の空白は東都の場所に対する敬意表現の闕字
・自⇒助詞であり書き下し文では平仮名表記
一 題辤の事蹟風土諸記載所と里人の傳所とを雜へ其の正者取之記
・題辤⇒武野八景各所の魅力を象徴する名称として付されたそれぞれの題名
・辤=辞
・傳=伝
・與=与⇒助詞であり書き下し文では平仮名表記
・雜=雑:(ざつ、ぞう)まじる、まざる、まぜる
一 凡地名字異者有皆今の通用所従
・字:(じ、あざ)町村内の小区分
一 凡編内稱所里數田法亦皆當今の制従
・稱=称
・里數:(りすう)道のりを里(一里)を単位として測った數
・數=数
・當=当
・田法⇒読みは「たののり」意は「田の寸法や広さ」と解釈
・之⇒助詞であり書き下し文では平仮名表記
次ページから始まる武野八景のまず1箇所目の題辞は「六所挿秧(ろくしょそうおう)」になっています。「六所」は場所でその情景を象徴する言葉が「挿秧」になっています。ではその内容を見てみましょう。
【武野八景・凡例、ここまで】